【書評】ヤマザキマリ「仕事にしばられない生き方」はセミリタイアの目指すところ

書評

『テルマエ・ロマエ』の作者として知られるヤマザキマリさんの著書「仕事にしばられない生き方」を読みました。その「生き方」とは。今回は、読んだ感想を書いていきたいと思います。

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テルマエ・ロマエがヒットするまで

阿部寛主演で、映画化され大ヒットした「テルマエ・ロマエ」。その原作となった漫画の作者が、ヤマザキマリさんです。

私も、見ましたし、何より古代ローマが好きな私にとっては、古代ローマがすごく活躍したような感じがして、とても誇らしかったような気持ちだったことを覚えています。私のハンドルネーム「ティベリウス」も古代ローマ帝国第2代皇帝の名前から取っています。

ヤマザキさんは、17歳で単身、絵画の勉強のため、イタリアへ留学します。イタリアへ留学というと、とても優雅な、お金持ちのイメージがありますが、全然違っていました。

日本からの仕送りもあっという間になくなり、電気や水道も止められるような状態。食事は、「アーリオ・オーリオ・ぺペロンチーノ」という具なしパスタばかり食べていたそう。勉強の傍ら、観光客相手の絵描きや通訳などをこなしていたそうです。

その後、シングルマザーとなり日本に帰国。いろいろな仕事を掛け持ちしながら、いろいろな国に暮らしながら漫画を描き、「テルマエ・ロマエ」へと至るのです。

「野たれ死ぬ覚悟」はあるか?

本を読んで思ったのは、ヤマザキさんの「生きる強さ」です。最初にやったチリ紙交換の古紙回収のバイトが原点と語るヤマザキさん。いざとなれば、またチリ紙交換から始めればいい、そんな思いが根底にあるから、どんな境遇でも生きていける、そんな感じがしました。

自由に生きることには、誰しも憧れます。しかし、自由に生きることとは、「野たれ死ぬ覚悟」が必要なのです。すべての結果に対して、自分が責任を負わなければなりません。何にもしばられない、その代わりにすべてが自分の責任になります。もしかしたら、誰にも助けてもらえず野たれ死んでしまうかもしれない。ヤマザキさんも借金に追われ(この借金は、当時同棲していたイタリア人が作ったもの)、帰るところもなくなりフィレンツェの駅で一夜を過ごしたこともあるそうです。

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そういう生き方もある

ヤマザキさんは、イタリアで約10年過ごしたあと、日本に帰国します。シングルマザーとなっていたので、もう背に腹は代えられないということで、「10足のわらじ」を履く生活が始まります。

本書で紹介されていただけでも、日伊協会での事務職、語学学校での講師、テレビ番組でイタリア料理の紹介などなど。

その中で、私が感心したのは、日伊協会で上司と対立したとき(ヤマザキさんのしたことで上司のメンツがつぶれてしまった)、その日限りで辞めてしまったことです。自分に絶対の自信があるから、生きていける自信があったのでしょう。イタリアでの極貧生活を生き抜いた経験は伊達じゃない。この潔さには、正直憧れます。かっこいいと思いました。

一つの会社に就職して、定年まで勤め上げるというのが当たり前のように思っていましたが、こんな生き方もあるんだという新鮮な驚きがありました。どうせ死ぬなら好きなようにしたい。そう、思わせてくれるような本でした。

セミリタイアにもつながっている

自由になにものにも縛られないで生きる。セミリタイアもそうではないでしょうか。会社から、仕事から、家族から、親戚から、世間から・・・すべてから解放されて自分の人生を生きる。それが、セミリタイアの目指す地平ではないかと思っています。

その代わり、結果についてはすべて自分の責任になります。それが、「自由」の代償です。でも、ヤマザキさんの生き方を読んでいると、「生きるってこういうことなんだろうな」と思います。

毎日、毎日生きたくない会社に行って、つまらないことを続ける。そうして、人生の大部分を使ってしまう。これって、「生きてる」って言えるのでしょうか。私は、そう思いません。だからこそ、セミリタイアという考えに至ったのです。

ヤマザキさんも決して好きなことばかりしていた訳ではありません。生きるために、絵画を描くこととは関係のない仕事もたくさんしていますし、漫画だって最初からしたかったわけではなかったようです。

でも、一つのことに縛られず、住む場所にも縛られず、いざとなればまたチリ紙交換でもやるさ、なんとかなるさというスタンスがとても、かっこいいです。別に会社勤めだけが生きる方法ではない、そう思います。それは、簡単なことではありません。でも、ムチャかもしれないけど、ムリじゃない。

ただ、自分にできるかと言えば、正直難しいと思います。でも、人間いざとなればもしかしたら、意外となんでもできるのかも。そう思いました。

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