【書評】中島義道「人生を半分降りる」はセミリタイアへの道しるべになる

書評

セミリタイアとは、当然のことですが、「会社」を辞めることです。完全リタイアと違って、会社を辞めたあとも必要に応じてバイトなどで、生活費の足しを得ながらになりますが、会社員のときとは違って、責任もあまりないでしょうし、何より自分の自由な時間を得ることができるでしょう。そこが魅力で、私もセミリタイアを目指して努力しているわけです。

ただ、このブログでも宣言しているように、セミリタイアを達成するのは15年、早くても10年後くらいかなと思っているのですが、それまでは、ただただ会社員生活を耐え続けなければならないのでしょうか。

現実的には、「そうだ」としか答えようがありません。しかし、その会社員生活をセミリタイアに近づけていくことは可能です。いわば、会社に勤めながら限りなくセミリタイアに近い状態を実現する。これは、考え方次第では可能だと思います。

今回紹介する中島義道氏の「人生を半分降りる」は、会社に勤めながら「半隠遁」を目指すためのヒントを知ることができます。私は、この本を何度読み返したことでしょう。いわば私のバイブルなのです。

セミリタイアという「夢」を実現するための第一歩を始めることは、今からでもできます。セミリタイアをしたいと思っている方には、是非読んでいただきたい本です。

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著者の中島義道氏とは?

著者の中島義道氏は、哲学研究をしている大学の教授です(近頃、退職された?)

東大の博士課程を出て、ウィーンに留学した経験があると、すごいエリートのようにしか見えませんが、実態はかなり違います。

幼少時から周囲の人と溶け込めず、大学では、ほぼ引きこもりのような状態になっていて、大学には12年くらい在籍することになっていました。その後、転機になったのが、ウィーンへの留学でした。ただこれも、私費留学でホントに切羽詰まった背に腹は代えられない状態になって初めて、「生きる強さ」のようなものを獲得したという半生です。

ほかに著書としては、「私の嫌いな10の言葉」「私の嫌いな10の人々」「人間嫌いのルール」など多数あります。

人生を半分降りるとは?

著書では、「自分のための時間を確保せよ」という言葉から始まります。

セネカは、いかに自分の時間が大切か言葉を尽くして語っています。彼のいう時間とは「余暇」と言い換えてもよく、公的なことや義務的なことのために使う時間ではなく、「自分のために使う時間」のことです。ほんとうに、彼はあたりまえのことを言っているのに、多くの人は彼の言葉にうなずきつつ反対のことをなしている。そして、そのまま死んでいくのです。

そのとおりですね。私たちは、いかに自分の時間を持っていないことでしょうか。まずは、会社や仕事にさかれる時間のなんと多いことか。一日の3分の2は、仕事の関連でとられてしまいます。仕事そのものだけではかく、飲み会などの人づきあいにもかなり時間をとられてしまいます。そこに、「自分のために使う時間」は残っているでしょうか。

中島氏のいう「人生を半分降りる」とは、セネカが語りながらもできなかったことを実現すること。もう少し、自分に引き付けて自分の都合のよいように、居心地のよいように改変して実現しようというものです。

セミリタイアの目指す考え方ととても近いと思いませんか?セミリタイアとは、会社を離れ自分の時間を大切したいという思いを実現するものなのですから。

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具体的には何をすればいい?

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では、人生を半分降りるためには、具体的になにをすればよいのでしょう。中島氏は次のように述べています。

べつに大学や会社に辞表をたたきつける必要はなく、月給だけもらってなるべき好き勝手なことをする。そのためには細かな計算をして、「必要がない」と思ったことからはさっさと手を引く。そして、できるだけ人づきあいを制限して孤立して、「自分が今生きておりもうじき死ぬこと」を考える。そして、このことをつねに見据えながら、残りの人生を何をすべきか考える。

言いかえれば、「自己中心的に生きろ」ということでしょうか。著書の中では、役職につくべきではないし(役職がつくほど、人はほうっておいてくれなくなる=自分の時間がなくなる)、飲み会のようなつきあい(仲間はずれにされないように顔をゆがめて明るい快活な雰囲気に無理に合わせる努力)をやめることを語っています。

私もできれば飲み会には行きたくないと思っています。

職場の飲み会という時間とお金のムダ
我々は短い時間を持っているのではなく、実はその多くを浪費しているのである ―セネカ ...

ひっくるめて言えば、「自分の時間」をできるだけ確保するように立ち回るということでしょうか。

もちろん、この代償として社会的に転落することは覚悟しておく必要があるでしょう。

セミリタイアの前段階として・・・

もちろん、簡単なことではありません。そうは言っても、会社の「つきあい」ということもあります。

でも、セミリタイアの前段階としての「半隠遁」を意識して生きてみれば、会社に勤めながらも、より自分のために生きるということをある程度実現することも可能ではないかと思えました。セミリタイアまでの会社員人生もできるだけ、自分のための時間を確保しながら生きたいではないですか。

セミリタイア志願者には、共感できる部分もたくさんあり、一度きりの人生をどう生きるのか、そのヒントが詰まった本です。

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